35歳元イラン事務所長のブログ

名前は知っているけど実は良く知らないイラン。貴方のためにYUTAWORLDが体当たりで紹介していきます!!

【イラン】米国ボルトン大統補佐官の解雇から見える今後のイラン情勢

皆様!

 

YUTAWORLDと申します!

 

貴重なお時間を割いて下さり有難う御座います!

 

1. はじめに

 

このブログは、皆さんが意外とよく知らないイラン・イスラム共和国という馴染みの無い国を体当たりでご紹介していくものです!

 

 また、今まで60カ国ほど旅してきた旅好きですので、僭越ながら世界中の観光スポットや旅で役立ちそうなノウハウなどを写真や動画も駆使しながら紹介させて頂きたいと考えております!

 

更に、一応ビジネスマンではありますので、自己啓発含めた海外ビジネス奮闘記たるものも入れていこうと思っております!

 

2. 今回のテーマ「米国ボルトン大統領補佐官の解雇から見える今後のイラン情勢」

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イランにまた戻り、何ら変わらない風景を眺めておりましたところ

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対イラン強硬派で対イラン政策を主導しているジョン・ボルトン大統領補佐官が解雇されてしまいました

 

今月9日にトランプ大統領他メンバーでホワイトハウスで「対イラン制裁緩和」を議論したところ

 

イラン強硬派で知られたボルトン大統領補佐官が激しく反対したらしいです

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トランプ大統領は今月17-30日ニューヨークで開催される国連総会にてイランとの首脳会談を強く望んでいます

 

米国が制裁解除することが会談実現の条件であるとイラン側が主張している中

 

トランプ大統領は制裁緩和という言葉でイラン側を微妙に近づかせようと思ったのでしょう

 

ただ、ボルトン大統領補佐官はイランの交渉力の高さを知っているのか

 

そんな譲歩したらまだ体力が残っているイランに単純に舐められてパワーバランスが崩れますよ、と言いたかったのでしょう

 

いずれにせよトランプ大統領による判断で解任されてしまいました

 

もちろん北朝鮮対応なども含めての総合的判断だったと報じられております

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さて

 

イランに焦点を置いて今回の事態を整理しますと

 

トランプ大統領がイランとの首脳会談を実現したいと強く望んでいる背景

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次の選挙までに北朝鮮と同じように首脳会談を何としてでも実現したいと思うトランプ大統領

 

「歴代の大統領が成し遂げられなかった偉業」というテーマで支持者にアピールしたくてたまらないのではないかと思います

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また、トランプ大統領は2016年のイラン核合意に対して「致命的な欠陥がある」という理由で離脱しました

 

これは私が理解するに

 

米国企業が限られた人道支援的分野においてのみ投資や輸出が出来ないといった制約がある中

 

ヨーロッパ初め他国が石油ガス他凡ゆる分野で多少の制約がある中でも自由にビジネスが出来ていた実態を知り

 

「米国がなぜ他国のビジネスのお膳立て役を自ら担っているんだ。米国に何のメリットがあるんだ。」

 

これを強く感じていたのではないのでしょうか

 

彼の頭の中では

 

中国とのトレード戦争で輸出が出来なくなったことで有り余る米国製品のバラマキ先として(注:米国地場企業の不満はかなり強いらしいです)

 

人口8千万人の大国且つ田舎なイランを挙げるのが理想であると思っているのでしょう

 

例えるならば

 

田舎なイランとビジネスの観点でお友達になってがっつり儲けたい都会の腹黒い男と踏んでいます

 

余談な裏話ですが

 

米国がイラン制裁再発動した2018年11月5日

 

米国は中国向けに輸出出来なくなった90万トン相当の大豆を同日にイランに輸出していました

 

世界ではお金や資源が全てであり

 

このように茶番劇が繰り広げられています (笑)

 

イスラエルのネタニヤフ首相の総選挙結果が意味するもの

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9月17日に総選挙を控えているネタニヤフ首相は汚職疑惑でかなり苦戦しています

 

イランやヒズボラに対する強行な姿勢で国民の目を誤魔化すことに必死でしたが

 

お友達だったボルトン大統領補佐官が解任されたことで

 

イラン嫌いのBチームが崩れつつあります

 

補足:Bチームの構成は、米国のボルトン大統領補佐官他、イスラエルのネタニヤフ首相、サウジアラビアのサルマン皇太子、アラブ首長国連邦のザイド皇太子

 

今回の総選挙でネタニヤフ首相が落選しますと

 

益々米国とイランの首脳会談の実現性が高まると考えております 

 

逆にネタニヤフ首相が再選されますと

 

9日に発表したような、イランが密かに核兵器開発施設を発見したなどのネガディブキャンペーンを強めたり

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イランとの代理戦争的な意味合いを持つヒズボラにより圧力を掛けてくるのではないかと考えられます

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これからのイラン情勢を追う中でのマイルストーンは以下の通りです

 

1. ネタニヤフ首相の総選挙結果

2. 国連総会での米国-イラン首脳会談の有無

 

私見を述べますと

 

首脳会談は実現されると考えております

 

米国側で譲歩を示した上でのイランのプライドを保ちながらの流れとなるからです

 

また、保守的なイラン人と話しても、あと4-5年今の状況が続くほどイラン経済は強くないことを十分に知っています

 

このように世界の歴史が再び変わろうとしている中

 

イランをそろそろ離れねばならない私は非常に残念ですが (注:別ブログでご報告致します)

 

残りわずかのイラン駐在を思いっきり満喫したいと思います!

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最後まで読んで下さり有難うございました!