【イラン】ゾロアスター教の聖地ヤズド
皆様!
YUTAWORLDと申します!
貴重なお時間を割いて下さり有難う御座います!
1. はじめに
このブログは、皆さんが意外とよく知らないイラン・イスラム共和国という馴染みの無い国を体当たりでご紹介していくものです!
また、今まで50カ国ほど旅してきた旅好きですので、僭越ながら世界中の観光スポットや旅で役立ちそうなノウハウなどを写真や動画も駆使しながら紹介させて頂きたいと考えております!
更に、一応ビジネスマンではありますので、自己啓発含めた海外ビジネス奮闘記たるものも入れていこうと思っております!
2. 今回のテーマ「ゾロアスター教の聖地ヤズド」
ヤズドはイラン中央部の州都に位置しており
イランにおいて古い歴史をもつ都市の一つで
何と言ってもまだ現代に10万人の信者がいると言われているゾロアスター教文化の聖地であります
先日そこに旅してきたので簡単にブログに記したいと思います!
その前に
ゾロアスター教と言えば
ボヘミアン・ラプソディーを観た方ならご存知のフレディ・マーキュリーの両親の宗教でありまして
鳥葬をすることで有名な宗教です
ゾロアスター教では人間の死体は不浄のものという考えがあり
聖なる火で死体を焼くことはタブーとされております
「水・風・火」は母なる神が与えてくれたものなので
これらを使わずに埋葬するには「鳥葬」こそがベストだ、といった話の様です
人を燃やせば空気を汚すし、土に埋めれば大地を汚す
人の肉を鳥が食べ、残りは強烈な太陽が完全に腐敗させて乾かす
現代的な言い方であれば、まさに超エコ的な葬り方と言っても過言では無いでしょう
ただ、世界では遺体をそのまま自然にさらして埋葬することを違法とする国が沢山あり
特に現代のヨーロッパなどに住んでいるゾロアスター教信者は仕方なくタブーな火葬を選び
その遺灰を自然にまく人が多いらしく
フレディ・マーキュリーも火葬されました
ゾロアスター教をもう少し掘り下げていきましょう
ゾロアスター教はゾロアスターという人物を教祖としておりまして
紀元前2000年くらい前の古代ペルシャで発生した世界最古の宗教の一つです
現代世界の人々が信仰している宗教の基盤と言えるでしょう
ゾロアスター教は映画アベンチャーズのように善悪二元論に近い概念を持ち
神の知恵や光を意味する火を尊重しています
因みに炎さえあればどこでも祈る事が出来るらしいので、いわばモビリティ宗教ですね
更にアフラ・マズダーという唯一神を拝めるように唱えております
ただ上記の通り善悪二元論な考え方があるゆえに
アンラ・マンユという悪神がいるのですが (注:ゲーム業界が描くとこんなイメージ)
それでも唯一神を設定している矛盾があるのが気になります
何れにせよ唯一神という概念はジーザスやアッラーの基盤となっているのでしょう
また
ゾロアスター教徒には善と悪を選択するfree will (自由意思)が認められておりまして
人間誰しも善と悪の狭間で生かされていると信じられています
個人的には善と悪の定義は人間それぞれ異なると理解しており
結局は善の定義を人間に強要しなければならないので
世界で宗教戦争は絶対無くならないと理解しております(注:貧困問題の解決がこれを軽減するはず)
ゾロアスター教に関する基礎知識をある程度習得して頂いたと思いますので
私と友人のヤズド旅行をご覧いただければと思います!
ヤズドは人口50万人程度の小さな砂漠都市です
Dad Hotelにチェックインした後
インスタ映えするところを探すべくホテル周辺を散策しました
オジサン達の痛々しい写真、要注意です(笑)
ゾロアスター教寺院に向かいます
この寺院は比較的新しく建てられたものですが
ここに灯されている聖なる火は1500年以上前から絶やされることなく燃え続けており
おおよそ80年ほど前にイラン南部のゾロアスター教神殿からこのヤズドの寺院に運び込まれたものです
ちなみにオリンピックの聖火リレーは
ゾロアスター教の火を聖なるものとする習慣から来ているとされているらしいです
次に
大きなバードギール(風採り塔)が有名な庭
ドウラトアーバード庭園に行きました
その次はアミール・チャグマーグのタキーイエ
15世紀に建てられた寺院やバザールの複合施設でありまして
この場所はシーア派十二エマームの3代目エマームであるホセイン(ムハンマドの孫)ゆかりの地です
カフェへの勧誘が激しいのでお気をつけください
次にマスジャメ・ジャーメ
イランのモスクは青々しくて綺麗ですね
2日目は遺体が重なる場所「沈黙の塔」
沈黙の塔は不毛の山頂に設けられた高さ3~4mの壁で囲まれた直径十数mの円形構造物で天井はありません
鳥が遺体を食べに来る必要がありますからね
24体の遺体を置くことが出来るらしく
外側が男性用、真ん中が女性用、内側が子供用
同心円の真ん中に深い穴があり
鳥に食べられたあとの白骨が投げ込まれ、穴がいっぱいになると新しい塔が建てられたそうです
沈黙の塔には至近距離で2基残っていますが
現在は使用されておらず(だいぶ前に禁止になった)観光用になっています
ちなみに真夏だったのでめちゃくちゃ暑く
全身肌を隠さねば黒焦げになりそうでしたが
これだと遺体の匂いは半端無かったのでしょう(苦笑)
ちなみに、ハゲワシなどの猛禽が遺体をついばむものですが
例えばインド・ムンバイのゾロアスター教を例に挙げますと
猛禽類は全滅寸前で、雨期の3ヵ月間は太陽の光もあまり頼りにならず
この問題をめぐってゾロアスター教徒たちの間で緊張が生じているそうです
改革派は遺体の処理にテクノロジーを駆使して太陽光反射器を利用しようとするが
正統派の長老たちはそんな方法を冒涜と考えています
何とか正統派を納得させられる工夫をしていただきたいと願っております
ヤズドから車で8時間掛けてテヘランに戻り
KENZOという日本レストランでディナーしました
イラン飯は美味しいのですがメニューが非常に限られています
イランに戻って2週間も経つと
中国人経営の日本食でも美味しくて有難いと思うのです(苦笑)
それと
やはり自分はドライな場所ではなく海を満喫する旅が好きです
最後まで読んで下さり有難うございました!